昔の猫の方が十分な栄養が摂れていた訳とは?
低炭水化物のキャットフードが注目されています。
量販店では安い価格のキャットフードが大量に出回っており、その多くが炭水化物の含有量が高いものばかりです。
安いキャットフードと高価なキャットフードとの差は一体何なのでしょうか?
その答えは原材料に何を使用しているかです。
キャットフードにはドライタイプとウェットタイプがあります。
よく売れるのが、保存の効くドライタイプの方です。
しかしこのドライタイプのキャットフードには、炭水化物がおよそ3割から4割程度含まれており、トウモロコシや小麦、米などが原材料に記載されています。
そのため炭水化物が多めのキャットフードを食べた猫は、糖尿病や肥満になりやすくなるのです。
ドライフードタイプのキャットフードが売られ始めたのは高度成長期の1960年代頃からです。
それまでは、猫の餌と言えば、家庭で出た余り物のご飯に味噌汁などをかけたものでした。
また人間が食べ残した魚の頭や尻尾、骨の部分が猫の餌として与えられてきました。
そのため、昔の猫の方が、魚を食べる機会が多かったため、脂肪やカルシウム、リンなどの栄養を摂ることができました。
昔は現在の家屋よりもあまり衛生的ではなく、家の中で鼠や害虫などが多く存在していたため、飼い猫は飼い主の知らないところで、小動物を狩り、生でそのまま食べていました。
昔の猫の方が十分な量の肉類を補うことが出来ていたかもしれません。
現在は住宅事情も変わり、清潔な居住空間で猫を飼う方も多いことでしょう。
外で狩りをすることがなくなった猫の栄養源は、飼い主が与えてくれたキャットフードのみです。
炭水化物の多く含まれているキャットフードだけでは、脂質や脂肪などの栄養素が不足しがちです。
また猫は炭水化物を摂りすぎると体内で消化することが出来ないため、肥満になってしまいます。
健康な猫に育てて行くためには、キャットフード選びも大切です。
猫は本来肉食動物であるため、人間の三倍の量のタンパク質が必要です。
また脂肪酸も体内で合成することが出来ないため、脂肪分の高いキャットフードを選んであげるとよいでしょう。